特別プロジェクト

微量潤滑条件における宇宙用潤滑剤の油膜形成

概要

 大津研究室では、JAXA(宇宙航空研究開発機構)との共同研究で「微量潤滑条件における宇宙用潤滑剤の油膜形成」に関する研究に取り組んでいます。
 人工衛星では、ソーラーパネルのパドル駆動部や姿勢制御で利用されるリアクションホイール等に回転機構が含まれており、そこでは転がり軸受が使用されています。転がり軸受の滑らかな回転を実現するためには、「潤滑」が重要な技術となります。宇宙では真空条件での運転が求められるため、蒸気圧の低い特別な潤滑油が使用され、低トルクを実現するため微量油での潤滑が行われています。
 本研究では、そのような微量潤滑条件における軸受面での油膜形成状態を調べ、その潤滑メカニズムの解明を目指しています。

実験の様子
(摩擦試験や潤滑膜の膜厚測定を通して、宇宙用潤滑油の潤滑膜形成メカニズムを探求しています)

実験に使用する転がりーすべり摩擦試験機
(接触面をその場観察することができ,接触面に作用する摩擦力やトラクションを測定することができます)

接触面に形成される潤滑膜の観察結果
(光干渉を利用し,潤滑膜の膜厚を測定しています)